すしの脇役「生姜(ガリ)」

すしを食べる際にガリがあるとどんな効用があるのか?
調べてみましょう。

ガリという名前の由来

寿司屋では生姜のことを符丁で「ガリ」という。
なぜか?
大きな生姜を齧るとガリガリと音がするからだと言われている。
高知県産 黄金生姜(こがねしょうが) 1kg

ガリの効用

ガリは辛味と香りに優れ、食欲増進の効果がある。
ショウガに含まれているショウガオールジンゲロンという物質が魚の生臭みを消したり食欲を増進させる効果あり、また、たんぱくを分解して消化促進したり、胃液の分泌を促すといわれている。

体内での腸チフス菌、コレラ菌に対する殺菌力が増し、魚に寄生するアニサキス等の回虫を死滅させる役目もある。

江戸前のすしネタは火を通す、煮るなどの処理をしたものを使って寿司を握っていたが、だんだん、生の寿司ネタが使われるにしたがって、食当たりを防ぐために今日ガリが使われるようになったきたといわれている。

生姜の産地

生姜は国内外の各地で栽培され、湿度と気温の高いところでよく育つ。
最近の根生姜は近江生姜が主流。
主産地は高知県、熊本県。
ハウス栽培物は高知県、和歌山県産が主体となる。

近江生姜の特徴
果肉は乳白色で繊維が多いが、まろたかな辛味と香りがあり、酸と反応し薄ピンク色に変化する。

生姜の旬
10月頃の霜が降りる前に収穫される。

通年出荷されるのは、収穫回数が多いわけではなく、1年に1回の収穫の後、温度、湿度を管理することによって保冷庫の中で1年中品質を保持している。

生姜は病原菌に侵食されやすい
根茎腐敗病菌の発生があると一畑全ての生姜がやられてしまうことになる。
2005年以前は臭化メチルガスを用いれば病原菌の発生に決定的な効果があり発揮していたが、オゾン層破壊防止政策で使用禁止になった。禁止以降は代替農薬は見つかっていない。

中国産の生姜が安価で日本に輸入してきており日本の生姜の高騰が確実なものになる。

近い将来、日本産の生姜は全滅し中国全盛になってしまうのか?
江戸前寿司のガリはどうなってしまうのか?

輸入物の生姜について

中国やその他の国の広大な敷地で作られた生姜が日本にどんどん入ってきている。
安全なのか?
生姜をすりおろして一昼夜経つと酸化により変色するが、中国産は変色しにくいらしい。
農薬の影響なのか?

加工してガリの状態で日本に輸入される。
輸入物は台湾、中国、タイ、インドネシアなどから輸入され、塩漬けにされており
梅酢リンゴ酢で着色もしてあり甘めの味付けもされている。
食の安全はどのようになっていくのだろう。

自分の店で作っている寿司屋のガリは今日少ない状況である。
回転寿司、大衆寿司屋、スーパーで売られているガリ。
ガリ一つでも自分の寿司屋で作っている店があればそのお店の「やる気」が感じられる。

ガリの作り方

ガリの厚いのはありがたくない。あまり薄いのもいけない。適当というものでありたい。
さくさくしたり、生っぽいのもいただけない。
ショウガの外側の皮をむいて薄くおろしたものに、摂氏60~70度ぐらいの熱いと感じる程度の湯をかける。
そしてすぐに冷水をくぐらせて、’’アク’’を抜く。
こうすると臭い色は消えて色を美しくして舌触りを和らげる特色がある。
酢2、砂糖1、塩少々の甘酢につけるのが常。

お店によって味は変えている。

新ショウガのガリは旨い。

6月から7月に入ると和歌山県、高知県のハウス栽培による根ショウガの新物が「新生姜」として入荷してくる。
東京の高級寿司屋はこの新生姜の入荷を心待ちにしている。
瑞々しい芳香と柔らかい歯ごたえ、程よい辛味の旨みの中には甘みさえも感じられる。
初々しい薄黄色の果肉は美しく繊細で、さわやかな夏の味覚をもたらせてくれる。
新ショウガの旨みは期間限定の旬を楽しむ江戸前寿司の楽しみである。

コメント