干物になったサメ君
アジのたたきとカツオのたたきはどちらも「たたき」ってつくけど、たたきってどういう意味?
目次
「たたき」の意味とは。
「たたき」とは、魚を包丁の刃や峰(背)や腹側でたたいて、薬味や調味料などとなじみやすくする調理の手法で、包丁でたたくという調理動作がそのまま料理名となった。
アジのたたきは
三枚におろして皮をはいだ身を包丁で小さめにたたき切り、ネギやショウガなどの薬味を加えてさらにたたき合わせたもの。
カツオのたたきは
サク取りして皮を付けたまま全体を軽く焼いた後、厚めに切り、その上からニンニクやショウガ、アサツキなどの薬味と調味料をかけて包丁の峰(背)や腹でたたいたもの。
本来はカツオのたたきはこのようなものであるが、現在はカツオの身を焼いただけでもカツオのたたきと呼ばれている。
カツオのたたきのルーツは漁師料理の「塩だたき」からきている説があるけど、定かではない。
沖で釣ったカツオを乗組員たちが船上でサク取りして火であぶり、一口大に切って塩を振り、包丁でたたきつけたものを食べていたのだという。
因みに、カツオの身を火で炙るようになったきっかけは、江戸中期、土佐でカツオの刺身による食中毒が相次いで発生し、多数の死者が出たため、領主がカツオの生食を禁止したことによる。
どうしてもカツオの刺身を食べたかった人たちが、表面だけ火で炙り、「これは生のカツオではない」といって食べるようになったのである。
そして、解毒効果を期待して、薬味にニンニクやショウガなどを用いるようになったとされる。